JAグループ徳島は28日、徳島市で組合長会議を開き、政府が大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)について、対策運動を継続・強化する特別決議と、飯泉嘉門県知事への緊急要請を採択した。緊急要請は合意内容の精査など9項目で、組合長らは会議後に飯泉知事に会い、JA徳島中央会の中西庄次郎会長が要請書を手渡した。
特別決議では「精査いかんでは(国会決議の)内容を逸脱しているとの懸念が残る」とし、国会決議との整合性の検証などを訴えた。中西会長は「国内農業の将来は極めて重大な局面。即効的な対策だけでなく息の長い支援を」と求めた。中西会長は、森山裕農相に要請を計画していることも明らかにした。
緊急要請は合意内容の精査の他、米政策、畜産の経営安定対策、土地改良対策、輸出支援、総合的な国内対策、県予算の確保、防疫体制、原産地表示の9項目。飯泉知事は「守るべき、攻めるべきところの両立が必要。県として現場の生の声を取りまとめ、しっかり提言していく」と応じた。
(日本農業新聞、平成27年10月29日付、四国版)